汀蝶 こよみ詞華集
2007-08-02T22:37:27+09:00
teicho
書家関口汀蝶が、二十四節気や七十二候など暦にまつわることばを書や文章に綴ります。
Excite Blog
二十四節気こよみ(付録つき) 発売開始のお知らせ
http://teicho.exblog.jp/4387045/
2007-01-20T03:56:00+09:00
2007-08-02T22:37:27+09:00
2007-01-20T03:56:11+09:00
teicho
未分類
2つの付録をつけた「二十四節気こよみ 第二版(平成十九年度版)」がようやく完成しました。当ブログからもお申し込みできますので、購入ご希望の方は下記アドレスまでメールをお待ちしています。
◆こよみについて〜〜四季の細やかなうつろいが、とても身近になります
二十四の季節の言葉とともに、約2週間ごとにめくっていく暦です。
季節のイメージを託して絵的に表した、24の書を綴っています。
また、5日ごとの季節変化を表した七十二候や五節句や雑節、
民俗行事、月齢などを盛り込んでいます。
書も背景のデザインも変化に富み、めくるのがとても楽しいこよみです。
使用期間 平成19年2月4日から平成20年2月3日までの一年間
デザイン 余白をとったシンプルなデザイン
※全ページ異なります。
大きさ 縦32cm×横16cm
枚数 25枚綴 表紙1枚+暦24枚
※表紙の裏に解説を書いています
※壁掛け仕様。簡単にめくれます(めくり方の図解付き)
色 特色2色〜黒・金
価格 3,800円(付録2種類付き)※送料、振込手数料別途
その他
・表紙には、一点一点作者が落款印を押しています。
・掛け紐も、一点一点ウッドビーズを通し、
つゆ結びで作者が結わえています。
・トレーシングペーパーにくるんだ上
クリスタルパックに入れるため、贈答用として
もお使いいただけると思います。
◆付録について
一年を通して書き込みできる暦がほしかったことと、もっと二十四節気を
「宇宙」という観点からお伝えしたいなと思って作りました。
※単独での販売はしておりません。
☆付録1/ 歌良多暦(からだごよみ)
表は春と秋。裏は秋と冬。季節とつながっている身体の変化の把握や身体作りなど、お好きなようにテーマを決めて活用ください。
大きさ A3変形 二つ折り 297mm×320mm
※ 広げて壁に貼ったり、折り方を四つ折り
のジャバラに変えても使えます。
※紙面の都合上、文字は小さいです。
内容 二十四節気別の月日・曜日/月の位相/書き込み欄
色 3色〜茶・赤・黄
※実物には使用例が書いてあります。ちなみに私はPMSや月経痛が
ひどくて色々困っているので、次の月経日を予測して生活改善を
図るために使いたいなと思ってます。
☆付録2/ よみもの〜太陽と月と地球
「二十四節気こよみ」と「歌良多暦」をより楽しく使っていただくための副読本のようなものです。拙い知識ですが、できるだけ分かりやすくまとめてみました。
目次
1 太陽と地球
1)位置関係と季節の移り変わり
2 月と地球
1)太陽と月と地球
2)月と地球のかかわり
3)月の満ち欠けのかたちと呼び名
4)女性の身体リズム
※月経周期めやすの書き込みができます。
大きさ A3変形 二つ折り 4ページ 297mm×320mm 二つ折り
色 3色〜濃紺・赤・黄
◆お申し込み方法
1 メールにてお申し込みください
teicho_sekiguchi@yahoo.co.jp
※ヤフーのシステム障害等で上記アドレスへ送信できない等、
トラブルがありましたらすみませんが、コメント欄に
その旨書き込みしてくださるようお願いします。
注/必ず連絡先アドレスを明記してください(非公開の上)
※タイトルは『「二十四節気こよみ」申し込み』にてお願いします。
※一人で作業しておりますので、お返事に若干時間のかかる
ことがございます。予めお赦しください。。
2 下記の内容をご明記ください
[氏名]
[ふりがな]
[ご住所] 〒
[お電話番号]
[発送先(ご住所と異なる場合のみ)]
[注文部数]
3 折り返しお振込先などを返信いたします
※商品の発送は、ご入金確認後5〜7日後がめやすとなります。
お問合せも、上記アドレスまで。
件名は、「二十四節気こよみ」問合せ でお願いいたします。
※返信まで若干お時間いただくかもしれません。予めお赦しください。
こよみを手に取ってくださった方の一年が、より素敵なものになりますよう、
一点一点ていねいに作り込んでいます。
みなさまのメールをお待ちしております。
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[第六十九候] 雉始めて鳴く(きじ はじめてなく)
http://teicho.exblog.jp/4360080/
2007-01-16T00:26:00+09:00
2007-01-17T17:22:29+09:00
2007-01-17T00:33:34+09:00
teicho
七十二候のことば
戦後、雉子は日本の国鳥に指定されました。
絵画や歌、昔話などによく登場する鳥ですよね。
赤い顔に、光沢ある緑の腹部や、横縞の尾を持つ華麗な雄は
春から夏に「ケンケーン」と鋭い声で鳴き、春の季語になっています。
ちなみに「けんもほろろ」の「けん」は、この鋭い鳴き声がもと。
「雉子も鳴かずば撃たれまい」の諺もあります。
でも、国鳥なのに撃つ・・? なんでも、国鳥が狩猟の対象になっているのは
日本だけだそうです。
雉子が国鳥に選ばれた理由は、
・日本の特産である
・春の野焼きに巻き込まれたヒナを救うため、火中に飛び込む親鳥の情愛の深さ
・桃太郎に登場した
・狩猟対象として最適であり、肉が美味しい
など。美味しいって、妙に生々しい理由ですね。・・・
私は雉子肉を食べたことはないのですが、
以前ひどく山深い宿で、とろけるように美味しい鹿肉を食べたあと。
露天風呂から見える断崖絶壁に、数頭の鹿の姿が見えました。
「あれをいただいたのね・・」友人たちと、ちょっと複雑な気持ちでした。
アイリッシュシチューといえば、ウサギですし。
かわいい小動物を襲って喰らいつく、肉食獣さながらの人の食欲。
冬は特にお肉が食べたくなる・・ような気がして食の本を読んでいたら、
冬は身体が脂肪を必要としているため、自然に魚より肉を選びやすいと
ありました。しかも、寒中の肉が一番脂が乗っておいしいそうです。
肉食の禁止されていた古の時代や江戸時代などにも、
冬には保温や滋養のため、猪や鹿がこっそり食べられていました。
「薬喰い」と称して・・。
初めてマイクロビオティックのごはんをいただいた時、身体がその場で
浄化していくかのような、気が流れはじめるような不思議な感覚があり、
野菜の力に改めて開眼したものですが、
お肉がもたらすダイレクトなパワーも凄いものがあります。
美味しいから国鳥・・になった(された)雉子肉を一度食べてみたいです。
ありがたく手を合わせて。
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[第六十八候] 泉水温を含む(しみず あたたかをふくむ)
http://teicho.exblog.jp/4319634/
2007-01-11T14:13:00+09:00
2007-01-12T14:32:10+09:00
2007-01-12T14:13:27+09:00
teicho
七十二候のことば
朝、庭に出るとたくさんの霜柱が。
やっと冬らしい寒さがやってきた感じです。
ザクザク、ザクザク、庭中歩き回って踏みました。
午後になると、霜柱の立っていたところの土は
フワッとやわらかく盛り上がっています。
コチコチに閉ざされて固かった地面が、
春に向けてほぐされていくような印象です。
目に見えて、日足も伸びてきました。
地中で冷たく凍っていた泉や、雪氷の下の川も
陽の温かみを受けて、少しずつとけ出していきます。
今は寒中(小寒から節分までの約一ヶ月間)。一年で一番寒い時季ですが、
初々しくてどこかソワソワする春は、すぐ隣にいるようです。
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明けましておめでとうございます
http://teicho.exblog.jp/4264780/
2007-01-06T16:46:00+09:00
2007-01-12T21:29:56+09:00
2007-01-06T16:46:05+09:00
teicho
つれづれ
新しい一年が幕を明けました。
みなさま、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨日、なんとか無事、平成19年度版「二十四節気こよみ」を印刷所に入稿できました。年末近くまで印刷所が決まらず、もう駄目かも・・と考えた時もありましたが、数回の校正を経て1月下旬には刷り上がってきます。
もう少ししましたら、このブログを通してお申し込み受付をしようと思っています。
そんなこんなで、徹夜つづきの相当バタバタ&フラフラ状態の年末年始でしたが
合間をぬって、夫と伊豆大島へ旅してきました。
漁港近くの、波の音の聞こえる民宿に泊まり、元旦の朝は三原山に登って、
別の惑星に来たかのような不思議な景色を眺めました。
道や森では、野生のリスがちょこちょこ走り抜けていったり。
漁船の出初め式にも早朝から参加して、漁師さんの投げるおひねりやミカンを
地元の子どもたちと奪い合い?ました。
海にかこまれ、山と、咲き始めた椿の花と、取れたばかりの新鮮なお魚を堪能した
数日でした。
さて。ところが。
帰りのジェット船を降り、楽しかったね〜よかったね〜などと言いながら
ターミナルを後にしようとした、そのとき。
「あれ、デジカメがない・・」と夫のひと言。
「!」・・・
最後に船内で使ったことは確かでした。
その後しまわず、座席に置いたまま寝てしまったとの夫の言。
船員さんや係の人が頑張って探してくれましたが、結局出てきませんでした。
旅の余韻もどこへやら、かなり落ち込む夫と私。
いい写真がいっぱい撮れたのに・・! まだ買ったばかりだったし・・。
残念。無念。
というわけで、今回のブログは写真ではなく、大晦日に夫が書いてくれた私の絵
です。 民宿のこたつでお湯割り焼酎を飲み、ほろ酔い気分の図。
旅の合間もデジカメ紛失直後も、夫婦ケンカはしましたけど(だいたい私から
ふっかけてしまう)、この絵を見るとすっかりうれしくなってしまう一枚。
旅の思い出は胸と絵の中に・・。
こよみの制作と自分の仕事との兼ね合いで、ほとんど眠らない日の続いた夫。
文句も言わず協力し、頑張ってくれていたのに、デジカメの件ではちょっと責めて
しまいました。
友だちや知り合いだったら素直に励ませるのに、
身近な人にほど感情的になってしまうのはどうしてなんでしょう?
「ごめん不注意で。デジカメよりもっと大事なものまで失くさないよう、
これからもっと気をつけるよ」とぽつっと言った夫。プンスカしていた私自身の
胸に刺さりました。一番ショックを受けているのは彼なのに、ごめんね。
思わぬオチのついた旅でしたけど、すてきな絵と思い出はなくなるわけではない
からまあいいか、と今は思えます。
人を責めない(心の中でも)人になりたい、と思います。
夫のように。]]>
[第六十五候] 鹿の角落ちる(しかのつの おちる)
http://teicho.exblog.jp/4184186/
2006-12-27T00:41:00+09:00
2006-12-29T01:55:20+09:00
2006-12-29T01:07:31+09:00
teicho
七十二候のことば
大鹿(大型の鹿)はトナカイの一種。
角は毎年生え変わりますが、実際に角が落ちるのは
もう少し先の、二月ころです。
根元からぽろっと角が落ちる(脱角)と、「春が来た」のサイン。
秋の発情期には雌の争奪戦の武器として、
冬には肉食獣から群れを守る武器になる、固い角。
春になって役目を終えると自然にとれますが、
脱角の順番は群れのボスからと決まっているそうです。
栄養をたくさん摂ると脱角は早まり、
早く脱角した分、次の角の成長を促せるためです。
より大きく立派な角を生やすため、
他の雄も必死にたくさん食べようとしていざこざも起きます。
*参考/アフリカンサファリ
動物の生態を見ていると、
そこには生々しい「弱肉強食」の世界があります。
生きるために「戦う」という動物の本能的なエネルギー。
紛れなく私たちも持っているものです。
ただ、生きるために「何と」戦うのかは自分次第・・そこに他の動物にはない
自由の片鱗(または意志の力)があるのかなと思います。
おだやかで、きれいで美しく見えるものの陰には
何かと戦ってきた、または何かと向き合って戦っている、
必死な生き様のようなものがあると思います。
それは動物も植物も人間も同じではないでしょうか。]]>
冬至
http://teicho.exblog.jp/4127049/
2006-12-22T01:27:00+09:00
2006-12-23T21:51:47+09:00
2006-12-23T01:29:44+09:00
teicho
二十四節気のことば
一年でいちばん夜の長い日。
冬至かぼちゃを食べたあと、
わが家でキャンドルナイトをしました。
電灯や音を消し、家にあった3つのろうそくに灯をつけて、今年一年の大きな出来事と、来年にしたいことを書き出してみました。
ろうそくの暖かな光と陰の中で静かにすごす2時間は、
けっこう長くて、濃いものでした。
ふだん、あれれ?というくらい、
飛ぶように時間はすぎてゆくのに。
そのせいか、年の瀬の実感もいまひとつ乏しかったのですが、
この一年を、いいこともわだかまっていたことも、じっくりふり返ってみて、
少し、新年に向けた新しい気持ちが芽生えたような気がします。
その後は柚子湯につかって暖まりました。
一番暗い日である冬至は、太陽の誕生日。
明日からほんの少しずつ、昼が長くなってゆきます。]]>
[第六十三候] 鮭群がる(さけ むらがる)
http://teicho.exblog.jp/4083503/
2006-12-17T13:39:00+09:00
2006-12-18T17:52:50+09:00
2006-12-18T13:41:22+09:00
teicho
七十二候のことば
秋から冬にかけて、川の上流で孵化した小さな鮭の赤ちゃんは、
春になると海へ下り、3年から4年を回遊してすごします。
そして成魚となって、産卵する年齢に達した秋、
一斉に故郷の上流をめざして、さかのぼり始めるのです。
母河回帰と言って、約80%の鮭が故郷に戻ってくるそうです。
(最近は乱獲や汚染等で戻ってくる鮭はわずかです)
この、産卵を控えて脂の乗った鮭は美味で、「秋味(あきあじ)」と呼ばれます。
川を上る前の、河口に近づいてきた辺りがおいしいとのこと。
上流に行くほど味は落ちるそうです。それは、いったん川を遡りはじめると
食物を絶対に摂らないせい。産卵後も雄雌ともに、やはり食物を摂りません。
そのため瀕死の状態で、泳ぐというよりは流れてきて、
体脂肪はたった0.1%ほどに激減し、そのまま死んでいきます。
古来、鮭は冬を越す貴重な食料でした。
特に東日本では「歳取り魚」と言って、年末に食す特別な魚です。
(西日本の歳取り魚はブリ)
お歳暮の品にもよく選ばれますよね。
私の実家では毎年末、一本ものの新巻鮭を取り寄せています。
食卓になじみ深くて、当たり前のようにいつも食べている鮭。
養殖ものも多い近ごろですが、天然ものはたいてい回遊中に捕まり、
産卵できずに私たちの血肉になってくれます。
すごく当たり前のことなのですが、
他の命(または他の生命の死とも言える)を毎日食べているのだ、
ということを時々ふっと、改めて思う時があります。自分で育てた野菜でもなく
捕まえた獲物でもなく、食べやすくなったものを買ったりいただくばかりですから普段は麻痺してしまうのですが、すごいことです。他の生命体の一生を「横取り」して食べちゃう。
特に私は、丸ごとのお魚をさばく時に、よくそれを感じます。
頭や腹に包丁を入れる瞬間いつも、思わず「いただきます」とつぶやく・・。
「オレを食うのか?」と魚の目が聞く(死んだ魚の目は怖い)。
「は、はい。おいしく料理しますから・・」
「じゃ、せめてしっかり食ってくれ!」
みたいなやり取りを、ひとり頭の中で繰り広げながら・・。
変に罪悪感を抱く必要はないと思いますが、「食べて生きている」以上、
「いただきます」は「お命いただきます」ということだと忘れなければ、
たくさんの命に養われている自分の存在を再発見したり、
じゃあ自分に何ができるのかを見つめ直してみたり、ということが
大げさにでなく、自然な感情として湧いてくるのかなと思います。
そういう、とても基本的なことを、鮭の波乱の一生を調べていて、感じました。
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冬ノ光 冬日愛すべし
http://teicho.exblog.jp/4085165/
2006-12-15T17:48:00+09:00
2006-12-18T23:47:16+09:00
2006-12-18T17:52:28+09:00
teicho
つれづれ
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[第六十二候] 熊穴に蟄る(くま あなにこもる)
http://teicho.exblog.jp/4034195/
2006-12-12T22:25:00+09:00
2006-12-12T22:40:13+09:00
2006-12-12T22:25:48+09:00
teicho
七十二候のことば
どよどよした灰色の雲に、冷たい雨の降る暗い一日でした。
こんな日の私は頭も身体も重くだるい感じで、
冬眠さながら不活発になってしまいます。
今ごろ、トカゲや蛙などの変温動物は、仮死状態とも言える完全な冬眠中。
一方、熊や栗鼠などは疑似冬眠(冬ごもり)と言って、
眠りも浅く体温もあまり変化しないまま、
ねぐらで静かに冬を乗り切ろうとします。
熊の雌は、この冬ごもりの間に子どもを産んで育てるそうです。
ほとんど食事もとらない(とれない)ため、
秋にたっぷり食べて厚い皮下脂肪をつけておきます。
皮下脂肪といえば・・大学一年生のとき、必修の体育の授業で一年間、
体重と体脂肪率のグラフをつけてました。講師は以前全日本女子バレーの
トレーニングコーチをしていたそうで、「シェイプアップ・エクササイズ」
という名の講座は大人気。
受講希望者はその場で小論文を書かされ選別される・・という難関(?)を
乗り越え、約20名の一員になったのでした。
わざわざ毎週みんなの前で体重計に乗るという恥辱(?)に耐えつつ、
一年間のグラフを追うと・・
みごと秋から冬にかけては、どんなに気をつけても自然に体脂肪が増えやすい
ことが分かりました。体重に変化がなくても、痩せている人も、受講生の
ほとんどに表れていました。
冬の寒さから身を守ろうとする自然な働きなんですね。
身体はちゃんと冬仕様になるんだなあ・・と、冬になるたびにそのグラフを
思い出します。
寒さに体力をうばわれやすいこれからの季節、
皮下脂肪も敵とばかりは言えませんね。]]>
[第六十一候] 空寒く冬となる(そらさむく ふゆとなる)
http://teicho.exblog.jp/4015508/
2006-12-07T17:51:00+09:00
2006-12-11T13:16:21+09:00
2006-12-10T17:52:36+09:00
teicho
七十二候のことば
霜柱の立つ日陰に
黄色い銀杏の葉が雨のように降りしきっていました。
真冬の黄葉。
中国では、霜や雪を降らせる女神を
「青女(せいじょ)」と言いました。
美しい朝霜は、青女からの贈り物・・だそうです。
よく晴れた寒い夜に降りる霜。
翌朝のきれいな青空に、白霜がきらきら輝き
秋の名残りの黄葉が舞い落ちます。
陽気が「閉塞」して陰気に満ち、
身をこごめてひたすら耐える季節とされる冬にも
一瞬、ぱあっと胸が開いていくような
美しい景色が身近にある・・と思いました。]]>
『平成19年度版 二十四節気こよみ』の発売につきまして
http://teicho.exblog.jp/3981666/
2006-12-06T00:59:00+09:00
2006-12-06T17:37:12+09:00
2006-12-06T00:59:12+09:00
teicho
つれづれ
来年のこよみを楽しみに待ってくださっている皆さま、
お知らせが遅くなりましたこと、まずはお詫びいたします。
こよみを大切にしてくださっている皆さんから、感想やうれしいお言葉をたくさんいただき、とても、とてもうれしく思っています。
今年に続き、来年の「二十四節気こよみ」を来月1月下旬より限定発売する予定です。
こよみの使用開始日は今年と同じ、2月4日立春からの一年間となります。
・・もっと早くに作り、お届けできればよかったのかもしれませんが・・。
ごめんなさい。手による作業が多いため、これが精一杯なのです。
また、「早め早めにつくる」ということに、実は疑問を感じていました。
「もっと早く作れば・・(もっと売れたのでは?)」とのアドバイスを
たくさんいただきました。私も、ほんとうに、そう思います。なので、一般的な12月から始まるカレンダーは初夏にはもうできているのがふつう・・などど知ると、「わたしももっと頑張らなくちゃ」「早くやらなきゃ・・」と焦るばかりでした。けれど昨年、気持ちをこめて仕上げたこのこよみと、まだ一年を共にすごしていません。やっと数枚めくったばかりの季節のうちに、「次へ次へ」と急ぐことは、結局できませんでした(腰の重い性格も大きいのですが・・)。
わたしは昔から、そして今も、いつも「時間」というものに漠然と追われているような、何かに急かされているような(何かもっとしなくちゃならないような)、落ち着かない気持ちにとらわれてきました。そんな自分をなんとかしたいな・・心にゆとりを持ちたい・・とずっと思ってきました。忙しくて休みもとれないほど働いているとき、時間を上手につかえないことの続いた時、人とうまくつき合えないような自分を感じて落ち込む時、一体自分は何をやっているんだろう?とかなしくなる時・・。
そんなとき。季節はいつもただ、そこに在ってくれました。栃木県の自然に囲まれて育った私は、幼いころからそばにあった季節に、いろいろな形で心をゆさぶり続けてもらいました。新潟県にいたころは、海のうねりを感じながら暮らしました。美しかったり、険しかったり、やさしかったり、厳しかったりする自然。忙しくて最近遠ざかっていた、そうした自然の息吹を、またゆたかに感じられる自分を取り戻したい。いつもそばに在ってくれる季節を、身近に感じる日々の生活をとりもどしたい・・。そんな気持ちから作りはじめたのが、二十四節気こよみでした。こよみを眺め、季節を感じる時だけは、急ぐことや雑事を忘れて、ゆったりすごしたいな・・。
ですから、自分がほしい、あったらいいな、と思うものをちょっと多めに作り、気に入ってくださった方におすそわけする・・そんなやり方を今度も続けようと、思いました。商業的なスピードで作られる商品制作を、これまで仕事でたくさん経験してきました。でも、自分のこよみには、できるだけそうした要素を持ちこまないで、丁寧に作り込んで、自分の手のとどく範囲でやっていこうと、また、そういうふうにしかできないのだと、良くも悪くも、いま、思っています。「売る」ことで生じた問題や、矛盾、葛藤などが思いのほか大きかったのが、来季の制作が遅れている原因のひとつだったのですが、冷静になって考え、今年度のやり方でいこうと思いました。
来年度版は、内容や仕様を多少変えたり、より充実させたものにしたいと思い、現在制作していますが、基調となる二十四節気の書は、全て同じものを使います。また来年一年を、この文字とすごしてみたいのです。なので、今年購入して下さった方で、ちょっと飽きたよ・・という方にはあまり向かないかもしれません。
また、来年度版には付録をつける予定です。二十四節気こよみは約二週間めくりですが、それとは別に、年間を通して自然とともにある自分の身体変化をメモできるような、一枚のこよみを付ける予定です。太陽と月と地球が宇宙の中でどんな関係にあるのか・・月のパワーや位相なども織り込むつもりです。自分がいま、広大な宇宙の中に在ることって、あまり意識することなどないので、空を見上げる楽しみをふやせたらいいな・・なんて考えています。
価格については未定なのですが、利益無し(というかマイナス)で設定してしまった今年度版には反省点が多く、多少高くせざるを得ないのが現実です。付録もつけますので・・。ご理解いただければうれしく思います。
なお、予約は受付いたしかねますので(手が回りません。ごめんなさい)、出来次第、まずはこのブログなどを通して販売する予定です。委託販売していただけるお店や紹介してくださるサイトも、決まりしだいお知らせします。予定部数は全部で100部程度です。その前に、きちんとした発売日がわかり次第、お知らせいたします(早くても1月下旬のギリギリですが・・)。
・・ここまでお読みいただいた方、ありがとうございました。当ブログにしてはめずらしく(?)、私の気持ちをつらつら書きました。
いちいち考え込み、立ち止まりながら、戻りながらしか、進んでいけない自分をもどかしく思うことも多いのですが、なにはともあれ、いま、来年のこよみを心をこめて作っています。
二十四節気こよみと一緒にすごしてみて、季節のうつろいにとても敏感になったり、変化を感じたり見つけてうれしくなったり、今まで知らなかったことを知ることができたり、何よりも、こよみを通してたくさんの方と出会えたことが、うれしいです。来年も、皆さんと共に感じあえるような、そして一人一人の方が自由に自分の気持ちやイメージを広げていけるようなこよみをお届けできますよう、作りこみたいと思います。
汀蝶]]>
[第五十九候] 朔風葉を払う(さくふう このはをはらう)
http://teicho.exblog.jp/3911304/
2006-11-27T19:03:00+09:00
2006-11-30T14:32:58+09:00
2006-11-27T19:03:21+09:00
teicho
七十二候のことば
この候での「朔(さく)」は「北の方」を意味しています。
こよみやブログでも何度かお話していますが、朔は新月のことも指しています。
朔は「月が逆戻りする」すなわち「満ち欠けが一周して元に戻り、また始まる」
ことを示します。そのため旧暦では、朔の日(新月の日)を毎月のついたち
としていました。
ちなみに、東西南北の方位を書く時、ふつう北を上にしますよね?
北は、陰陽五行の考えでは冬を示し、冬の極まる冬至の日を
暦の基点(はじまり)ともしていました。
寒さ(陰)が極まれば、後は暖かさ(陽)が回復する・・
との考えに基づいているためです。
つまり、朔(北・冬)はものごとの始め、始まりを示しているわけなのですね。
だから基点として、北は一番上に書かれるわけです。
もうひとつ加えて、「子」について。
「子」は干支では一番初めであり、やはり、方位では北を示します。
子をよく見ると「一」と「了」から成っていますよね。
つまり、始まり(一)から終わり(了)を表しています。
「子」は「すべて」を内包する文字・・私はこれを知ったとき、
自分の名前(本名のほうです)についている「子」の意味をやっとつかみ、
子のついた名でよかったんだ・・なんて感じたことを覚えています。
(昔は○子がふつうで、子のついてない可愛い名前に憧れたりしたものです)
朔は北。そして、はじまり。
朔風によって、老いた木の葉は吹き枯らされ、寒々とした裸の木になりますが
内部では着々と、春の芽吹きにそなえた動きが始まっているのですね。
そういえば、寒さは日の出の直前がもっとも厳しい・・と聞いたことがあります。
ものごとのはじまりや、何かが生み出されるといった、明るいことの一歩前には、
黒々とした闇や寒さがあるのだ・・と、これまでの自分や周囲を振り返っても、
思います。
←昨日の寒空の下、和綿摘みをちょっと
お手伝いしました(秋の収穫祭イベントにて)。
ふわっとはじけたコットンボールは、真ん中を
つかんで慎重に引っぱると、しゅるしゅる〜っ
ときれいにとれてとても気持ちよかったです。
映像はこちらへ↓
摘んだ和綿をうれしそうに見せる私も映ってます。
http://blog.canpan.info/watarase/
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[第五十八候] 虹蔵れて見えず(にじ かくれてみえず)
http://teicho.exblog.jp/3889430/
2006-11-22T01:34:00+09:00
2006-11-28T00:45:02+09:00
2006-11-25T01:38:28+09:00
teicho
七十二候のことば
清明節、第十五候「虹始めて見る(あらわる)」と対をなす候です。
春雨の多くなるころから時折天にかかる虹。
小雪(しょうせつ)を迎え、時雨の降ることも少なくなると、空中に浮遊する水滴をプリズムとしてできる虹はあまり見られなくなります。
雨と虹は深くかかわりあっているわけですが、
一年を通して雨と親しい日本では、虹から天気を予知することわざが各県でたくさんあるようです。
また、世界では見え方や色の表れ方も様々らしく
白や黒に見える虹もあるとのこと。
日本にも「白虹張れば干天」(白い虹が出ると日照りが続き凶作になる)
とのことわざがありました。
漁や作物の実りを左右する日照と雨。
幻想的な虹をふりあおぎ、抱く想いは人それぞれですが、
自然を相手に働く方々にとっては、切実なものがあるのですね。
明日23日は、勤労感謝の日。
もともとは、その年の穀物の収穫を祝い感謝する、
戦前の新嘗祭(にいなめさい)の名残りです。
夏の日照不足と多雨に悩まされつつ、空をあおぎながら
今年も作物を作ってくれた方に感謝して、とれたてのお米やお野菜を
食べたい日ですね。
(もちろん家族と自分の日々の働きもいたわり合いながら・・)]]>
[第五十七候] 水仙香ばし(すいせん こおばし)
http://teicho.exblog.jp/3824436/
2006-11-17T16:26:00+09:00
2006-11-18T16:26:36+09:00
2006-11-18T16:26:36+09:00
teicho
七十二候のことば
「陰の花水仙に限る。賞美すべき花なり」
とは、江戸時代より伝わる華道の書『生花七種』にある言葉です。
「陰の花」は冬の花をさし、
厳しい寒さの中で凛と咲く、日本水仙の美しい姿を讃えています。
開花期は11月から3月なのですが、すこしうつむいたように咲く水仙の花を
実際よく目にするのは、確か、年も明けてからだったように思います。
つめたくはりつめた空気を好んで開く花。渡ってくる鳥。
真冬に、私は生まれたからでしょうか、
そうした、甘さのすくない、どこかしら近寄りがたさを漂わせる生き物に
ひっそりとした親しみを覚えます。
それらは、「眺める」よりも
遠くからそっと、その存在を「感じて」いたくなります。
雪の中でも花開くため、雪中花とも呼ばれる水仙。
咲いたなら、切り取って暖かい家の中へ運んでしまわずに、
あくまでも野辺の風にさらされたままにしておきたいな・・などど、咲かぬ今から思いをはせます。
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[第五十六候] 地始めて凍る(ち はじめてこおる)
http://teicho.exblog.jp/3791434/
2006-11-12T22:30:00+09:00
2006-11-14T22:39:04+09:00
2006-11-14T22:31:07+09:00
teicho
七十二候のことば
11月12日、関東地方では木枯らし一号が吹きました。
冷えた早朝には大地にうっすら白い霜がかかり、朝日にキラキラ輝くころです。
「凍る」は水以外のものがこおること。
水が「氷る」寒さはまだ先ですが、小春日和続きでほっと油断していると思わぬ寒さに身がすくみ、厳寒の近づいていることを感じます。
それにしても今年の紅葉は遅く、平地ではやっと始まったばかりのようですね。
菊の花も、今を盛りとあちこちの畑や庭で咲いています。
空はあくまでも青く濃く、柿の実は陽光に照り映えて、初冬というよりは
晩秋の趣きもひとしおです。
金色に、とても明るく輝いているのに、うっすらとさみしいような秋の光。
晩春の霞んだ光が、ぼんやりと夢うつつな物思いを誘ってくれるとしたら、
晩秋の澄んだ光は、心の奥にまでしん・・として届き、もっと自分自身を
落ち着いてよく見つめることを、誘ってくれるように感じました。
心を澄ませてみること・・
寒さが増すにつれ光は弱まるのに、
その透徹さはいよいよ増していくように思います。]]>
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